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⑥ミリさんの☆☆を取り戻すマジカルダイアログ

ドアを開けると、肩までの髪を少し茶色に染めた若い女性が無表情に立っていた。

「どうぞ。」と声をかけると、弱々しく微笑みながら部屋に入ってきた。

 

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今日のお客様 

・シャイニングネーム  『ミリ』 さん  

・年齢  25歳  ・ 女性  ・アルバイト

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少しモジモジしながら、ためらいがちにミリさんは口を開いた。

「あの・・・・・わたし・・・・このままでいいのかなと思って。

というか、変わりたいって思って・・・・・

それで ネットで偶然こちらのホームページを見つけたんです。

私も変われるのかもしれないって思って。」

「まあ、有難うございます。じゃあ、ここに来るまで勇気がいたでしょ。」

とニッコリ微笑みながらあずが聞いた。

「ミリさんは、何を変えたいんですか?」

 

緊張した面持ちでミリさんは、語り始めた。

「私、この年でアルバイトですし・・・

親と一緒に住んでいるので生活費とかはいらないんですけど、

旅行したり、買い物をするための費用をアルバイトで稼いでいるんです…

この年でお小遣いはもらえないので。

でも、普通の25歳って、高校を出たら7年・大学を出たら3年も働いているんですよね。

一人でしっかり生活出来たり、結婚している人もいたりするし…

私って普通じゃないよなあ~と思って。でも、どうしたら良いかは わからないんです。」

「ミリさんのおっしゃる普通って何を基準にしているのかしら?」とゆずも優しく語りかける。

 

「え~と・・・・

例えば 従兄弟たちに親戚の集まりで会うと 皆 きちんと就職して一人暮らしをしていたり、

結婚して子供がいる人もいたりして・・・幸せそうなんです。

近所の人や何処を見てもそんな感じがするし…

旅行なんかにいっても、必ず何のお仕事をしているんですか?って聞かれるし・・・」

「普通になりたいの?」とゆずが質問する。

「だって、私なんか高校も通信制だし、その後専門に行ったんだけれど途中でやめて、

今は、昔ちょっとアルバイトしたことのあるケーキ屋さんで又アルバイトしているんです。

なんか・・・・・・・・いやだなあって思って・・・・・・・」

「今までの自分の生き方が好きじゃないって思っちゃうのね。」

とあずがミリさんの気持ちを確認した。

「だって、どうして通信制の高校に行ったかというと 最初は普通高校に入学したんです・・・

でも、どうしても自分に合わなくてすぐにやめちゃったんです。

そしたら、パ・・

父が『こんな高校があるけどどうか?』としつこく勧めるので仕方なく行ったんです。

父も母も私が途中で高校をやめるのはイヤだろうし…」

ゆっくりと、ゆずが言った。

「周りの目やご両親の期待がわかるからミリさんは苦しくなってしまうのね。」

少し涙ぐみながらミリさんはこう言った。

「こんな私・自分でも嫌なんです。」

 

~ゆず&あず テレパシートーク (心の中での会話)~

ゆず「ミリさん、何かを一人でず~っと苦しんできたのね。」

あず「もう限界なのかもしれないわ。」

ゆず「けなげよね。話しを聞いていると胸が苦しくなってくるわ。」

あず「私も…ただただ抱きしめてくなるわね。」

ゆず「私達二人だけが味方じゃなく、もう一人のミリさんにも助けてもらいましょう。」

あず「そうね。いつも傍にいる味方をつくらなくちゃ。」

ゆず「そうそう!そうすれば、変わるわよねえ~ミリさん。」

あず「ホント!!楽しみだわ。」

 

※ ・・・ ※ ・・・ ※ ・・・ ※

「突然だけれど・・ミリさんhappy01 ここで問題です。自分の良いところを10個言ってみて。」

とあずがいたずらっぽく言った。

「・・う~ん・・・・」

「難しい質問だったかしら?」とゆずも続けて言う。 「じゃあ、悪いところは?」

少し考えてから、こんなにあるのかと感心するほどネガティブな言葉が出てきた。

「優柔不断 飽きっぽい 中途半端 怠惰 好き嫌いが多い 可愛げがない…」

まだまだ言い募ろうとするミリさんをあずが遮った。

「はい!ストップ!随分自分へのダメだしはよどみなくでてくるのね。

ちょっぴり感心しちゃったわ。それだけ自分のことをよく見ているってことよ。

見張っているというのかな。」

「そうね。でも それじゃあ、あまりにミリさんが可哀そう。

ミリさん応援団のゆずママ&あずママとしては抗議したいわ。」とゆずも言葉をはさむ。

「えっ・・・・・・」と不思議そうなミリさん。

「私達、お客さまの母親になることにしているの。

どんなに年上の人にも、ゆずママ&あずママなの。

ご予約のメールを頂いた時から私達はミリさんには内緒でママになっているのよ。」

とあずが説明をする。それを聞いたミリさんの顔にフッと笑みが浮かんだ。

 

「抗議だけしていても本意ではないので…

私達がミリさんの言った悪いところ・短所がどんなに間違った見方をしているのか

解説させてもらおうかしらhappy01」とゆずが乗り出した。

「優柔不断というのは、決めたことをひるがえして なかなか決定出来ないという感じよね。

でも、ミリさんは学校を辞めると決めたけれど、両親の期待を感じるから違う学校へ変わった

のね。これは、ご両親に対する優しさというのよ。」

そして、あずも続ける。

「何を見て飽きっぽいと思ったのかしら?ミリさんは飽きっぽい人ではないわ。

飽きっぽい人は、通信制の学校なんて通いきれないわよ。

卒業するのは大変だってよく聞くもの。」

「色々なことに興味を持つ好奇心旺盛なことを飽きっぽいと勘違いしているのかしら?」

「好き嫌いが激しいというのも、自分の価値観やポリシーをきちんと持っているということ。」

「怠惰?やりたいことの為にはアルバイトもしているのに。」

「可愛げがないなんて失礼な!自分の意志や主張がはっきりとしているってことでしょ。」

と ゆず&あずは交互に説明する。

ミリさんは、眼をまあるくしてじ~っと二人をみつめている。

そして、みるみる内に涙が溢れだした。ユックリと話しだす。

「私、沢山欠点がある自分がイヤだったのに、いつも自分がダメなんだって思っていて、

全部自分がだらしないからこんなことになったんだって。」

と一呼吸おいて ミリさんは続けた。

「でも、みんな長所だったなんて、私信じられない…」

 

「みんな長所だとわかったら、どんな気持ちですか?」と改めてあずが聞く。

「とても嬉しいです。生きていてもいいって感じがします。」とミリさんが明るい顔で答える。

そして ゆずがこう言った。

「まだまだ沢山の良いところがミリさんにはあるでしょ。

まずは、毎日10個自分の良いところを唱える練習をしましょう。

そのうち10個なんかじゃ足りないなんていうことになるのよ。」

あずも後に続く。

「ミリさんはさっき沢山悪いところは言えたでしょ。

それは、自分をみつめることは出来ているのよ。

これからは、そこを一歩進んで

『また、優柔不断!』って思ったら、

『まてまて、これは優しさじゃないかな?』

『ほおおら、やっぱり 又 人の期待に応えようという優しさがでてるんじゃない』

『優しいねえ~』と褒めてあげましょう。」

「今のミリさんに必要なことは自分の味方をつくることなの。

本当の気持ちを一番よく知っている自分が味方してあげることから始めてみましょう。

ミリさんは、今まで真っ先に自分から責められ、

そして最後まで手を緩めずに責め続けられていたのよ。

『よくやってきたよ。よく頑張っているよ。よく我慢したよ。』

『私はわかっているよ。私はあなたの味方だよ。いつも傍にいるよ。』

こんな言葉かけを、疲れ切って縮こまっているもう一人のミリさんにしてあげて。

自分の味方になることが出来たらあなたは変わるはずよ。」

 

「そうそう、それにもう一つ!普通じゃないってミリさんは悩んでいたけれど、

その経験があなたの長所を また 増やすことになるわよ。楽しみね。」

とゆずが付け足した。

 

ミリさんは、最初に部屋に入ってきた時とは別人のような自信に満ちた顔になってこう言った。

「わかりました。私 今日から自分のいいところを沢山発見します。自分のために。」

 

自分を責めるようになるには、それなりの原因がある。

でも 過去のことや、ましてや他人から受けたことを 今更変えることは出来ない。

ミリさんのように自分を変えることしか 私達には出来ないのだ。

『どうか、ミリさんが自分の一番の味方になってくれますように。』と二人で後ろ姿を見送った。

 

danger この物語はフィクションであり、登場人物も含めて、全て実在するものではありません。

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